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  • 公開日時 : 2010/09/13 18:24
  • 更新日時 : 2021/01/29 13:18
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補償金制度はもう時代遅れだと思います。デジタルの技術を用いてコピーのたびに課金するようにすれば、補償金制度は必要ないのではありませんか?

回答

いわゆるDRM(Digital Rights Management、デジタル技術を用いた著作権管理システムの総称)の発達により補償金制度は不要になったという趣旨の議論がありますが、その前提となるDRM、特に補償金制度に取って代わることができるような、デジタル録音をコントロールするDRMは世界的に見てもまだ存在していませんし、いつどのようなDRMが普及するかということさえ明らかではない現時点では、現実性を伴わない議論であると言わざるを得ません。さらに、仮に今後、高機能・高セキュリティ・低コストのDRMが普及するとしても、すでにCDなどの膨大な量の音源が有効なDRMなしで流通してしまっている以上、デジタル録音を完全にコントロールすることは難しいと考えます。                                              また、仮に、デジタル録音を完全にコントロールすることが可能になったとした場合に、補償金制度を廃止してDRMのみで権利者の不利益を解消しようとすれば、一度もコピーできないような制限をかけるか、コピーのたびに課金するかのどちらかしかありません。しかし、そうなると、たとえば自分で買ったCD等を自由に私的録音することができる現状とくらべて、ユーザー一人一人の利便性が大きく損なわれることになります。
補償金制度は、ユーザーの利便性と著作権者の利益との調和を図るという観点からも、バランスのとれた制度であると考えます。

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